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【中学音楽】歌舞伎と勧進帳をまとめ!あらすじも簡単に!長唄とは?

今回のテーマは歌舞伎「勧進帳」です!日本の伝統的なアレって感じで、ぼんやりとしか知らないって人も多いと思います。ということで今回は歌舞伎「勧進帳」を詳しく解説します!

Mr.シロ
Mr.シロ
歌舞伎と言ったらクマドリですね。役柄によってクマドリの色も違うみたいですよ!

歌舞伎『勧進帳』

歌舞伎『勧進帳』は歌舞伎の演目の一つです。始まりは江戸時代までさかのぼるとされています。

歌舞伎について

歌舞伎の歴史

  • 1603年に出雲のお国が興行した「かぶき踊り」が起源
  • 元禄(17世紀の終わり)のころ演劇として定着する(元禄歌舞伎)
  • 1840年歌舞伎十八番として『勧進帳』が初めて公演される

歌舞伎の始まりは出雲のお国による「かぶき踊り」でした。このかぶき踊りが次第に演劇と呼べるものになり、発展していきます。

現在は国の重要無形文化財に指定されていて、ユネスコの無形文化遺産の代表一覧表に記載されるようになりました。

歌舞伎の要素は「音楽」「舞踊」「演技」

音楽
舞踊
演技

歌舞伎で使われる音楽には

長唄 元禄の頃(18世紀の始まり)に歌舞伎の音楽として成立し、主に江戸で発展してきた三味線音楽
義太夫節 三味線を伴奏とする語り物音楽の一種で人形劇と結びついて発展した
常磐津節 三味線を伴奏とする語り物音楽の一種。江戸で歌舞伎舞踊の伴奏音楽として発展した。義太夫節に近い
清元節 常磐津節から分派・独立して成立。三味線を伴奏とする語り物音楽の一種で江戸時代のものとしては一番新しい。裏声なども使われる

などがあり、使われる楽器には

三味線 16世紀中頃に南方から日本に輸入された。3本の弦から成る弦楽器
囃子(はやし) 小鼓(こつづみ)・大鼓(おおつづみ)・笛など

などがあります。

舞踊

歌舞伎には舞踊を伴う演目が多くあります。「延年の舞」は『勧進帳』のラスト近くで弁慶が披露する舞です。

歌舞伎は身振り手振りやセリフ、表情など、大きく誇張した表現をする演劇です。ポーズを決めて一瞬止まることを「見得(みえ)」、特徴的な顔の模様は「隈取(くまどり)」といい役柄を示すものになっています。

赤い隈取 正義・勇気
黒い隈取 悪役
茶色い隈取 人間ではないもの(妖怪・鬼)
白い隈取 美男美女
Mr.シロ
Mr.シロ
はじまりは血管をはっきり表現するための化粧だったようです

勧進帳について

勧進帳は平安時代から鎌倉時代に変わったときの、壇ノ浦の戦いの後のストーリーが演じられている演目です。

あらすじ

あらすじ(折りたたみ)

壇ノ浦の戦いで平家を滅ぼした源義経は、兄である源頼朝に命を狙われることになります。原因は義経が頼朝の許可を得ないで任官した(天皇に役職をもらった)ことでした。

義経は平泉(現在の岩手県)を目指して逃げますが、頼朝は関所をつくり義経を捕らえようとします。

安宅の関(あたかのせき・現在の石川県)に差し掛かったとき、関守の富樫左衛門(とがしさえもん)に疑いをかけられてしまいました。

義経ら一行は山伏(山にこもって修行する者)に返送していたのですが、その情報を知っていた富樫は一行を止めます。

疑いを晴らすために義経の部下の弁慶は白紙の巻物を『勧進帳』に見せかけて読み上げます。勧進帳はお寺への寄付を呼びかける文章が書かれているはずの書物です。

しかし再び義経の疑いは晴れません。すると弁慶は「お前のせいで疑われてしまったではないか!」と杖で激しく義経を叩きます。家来が主君を叩くことなどは決して許されないことです。

それでも富樫は通してくれません。弁慶は「ならばこの場で荷物持ち(義経を)を殺してしまおう」とまで言い放ちます。

富樫にはその荷物持ちが義経であることは分かっていたのですが、弁慶の主君を思う気持ちに心を打たれ「殺すことはない」と関所を通してしまいました。

その後弁慶は義経に対し泣きながら無礼を侘びます。義経は弁慶を許しました。

そこに再び富樫が現れ失礼を詫びるとお酒を勧めてきます。弁慶はお返しにと舞を舞い、その間に義経らを逃がしました。

そしてその後を弁慶は飛び六方(手を前に出してケンケン飛びで進む)で追っていきます…

長すぎるので3行でまとめると?

  1. 兄から逃げる義経が関所で捕まりそう→バレると殺される
  2. 部下の弁慶が必死でごまかそうとする(機転を利かせた)→実際バレてた
  3. その行動に心を打たれた関所のトップが義経らを通してあげた

細かいところで誤解が出るかも知れないので、上も確認して下さい!

場所

その後富樫はどうなった?

感動的なストーリーですが、義経を捕える命を受けていた富樫左衛門は頼朝に背いたことになります。バレてしまったら厳罰が下るでしょう。それに対し義経らは目的地だった平泉に逃げ切りました。物語的にはいいヤツの富樫の今後が心配です…

が、安心(?)してください。『勧進帳』は史実(事実)ではありません。富樫左衛門も架空の人物であり、義経らも安宅の関を通ったかもはっきりしていません!

Mr.シロ
Mr.シロ

でも、史実でないとは言っても『勧進帳』の中には富樫左衛門はいるんですよね。物語の中とは言え心配してしまいます。

『勧進帳』と音楽

場面 音楽 ポイント
義経一行が安宅の関に到着する 唄・三味線・囃子 唄、三味線の音や旋律
囃子の音色
疑いをかける富樫と、逃れようとする弁慶の問答 台詞回しなどの声の表現
問答が緊迫していく様子
関所を通過し、富樫に延年の舞を披露する 三味線・囃子 速度の変化
三味線の旋律やリズム

『勧進帳』の長唄

長唄とは

  • 歌舞伎とともに発展した音楽
  • 唄を担当する唄方(うたかた)
  • 三味線を担当する三味線方
  • 小鼓や大鼓、笛を担当する囃子方
  • 歌舞伎では総勢20〜30名になることもあるが指揮者はいない

『勧進帳』の長唄

  • 作詞:三世並木五瓶(なみきごへい)
  • 作曲:四生杵屋六三郎(きねやろくさぶろう)
  • 採譜:今藤政太郎
歌詞

これやこの 往(ゆ)くもかえるも別れては 知るも知らぬも逢坂(おうさか)の山かくす 霞(かすみ)ぞ春はゆかしける 波路(なみじ)はるかに行く船の 海津(かいづ)の浦(うら)に着きにけり

意味

「これやこの〜」と、古い歌に詠まれた逢坂の山を超えてきたが、振り返っても霞に隠れて観ることができない。霞が春の気配を感じさせ、ことさら都の春が懐かしく思われる。義経一行は船で琵琶湖を渡り、海津の浦に着いたのであった。

義経が花道に出てくるところ部分で歌われます。そのため

  • はっきりと発音する
  • 堂々とした感じで唄う
  • 背筋を伸ばし、お腹の底から息を出して唄う

ことがポイントになります。

長唄に関する用語

唄い尻 節のまとまりの終わり部分で用いられる歌われ方
節尻ともいう
産字 長く伸ばして歌う母音のこと
「り」だったら「り→い」

 

その他の情報・用語などについて

歌舞伎や『勧進帳』に出てくる用語をまとめます。

山伏問答 弁慶が白紙の巻物を勧進帳に見立ててスラスラと読んだこと
見得 一瞬止まってポーズを決めること
舞の合方 俳優の演技に合せて奏される三味線の旋律
判官贔屓 弱者・敗者に同情し声援する感情
『勧進帳』では義経に対する同情
延年の舞 平安時代におこった、寺院で僧などによって踊られた舞踊
飛び六方 片足を大きく上げて地面を力強く踏み走っている様子を表す
勧進帳の幕切れ(ラスト)は弁慶の飛び六方
黒御簾 中の演奏者が見えないように垂らされた黒いすだれ
Mr.シロ
Mr.シロ
『勧進帳』といえば市川海老蔵さんですよね。でも「市川團十郎白猿」を襲名されるんでしたっけ?ちなみに「猿」は名人であった父(十二代目市川團十郎さん)には及ばないと言う意味が含まれているそうです。
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