中学生の勉強

【中学音楽】浜辺の歌を簡単にまとめ!曲の特徴と歌詞に込められた意味とは?

中学校で勉強する「浜辺の歌」は大正時代に出版されたとても有名な曲です。

聞くと何故か懐かしい気持ちになるのですが、中学生くらいだとまだ「故郷を思い出す」ほどの遠い過去はないかもしれませんね。

でも、メロディーも覚えやすく、歌詞も美しい印象で、思わず口ずさんでしまうんじゃないでしょうか。

では今回は「浜辺の歌」の調べ学習・まとめの宿題ができる程度に解説をしていきます。

テスト対策プリント・暗記の確認クイズのページにあるのでテスト前にはそちらもご覧ください。

【中学音楽】「浜辺の歌」のテスト対策!予想問題プリントと4択クイズこのページでは中学音楽「浜辺の歌」のテスト対策ができます。 ページ内にタップでできる4択クイズと、印刷してできるテスト対策プリント...
私の故郷に浜辺なんてないんですが、この曲を聞くと懐かしいんです。ジブリとかもそうじゃないですか?もしや…前世の記憶?
塾長
塾長

「浜辺の歌」の概要(大まかな内容)

浜辺の歌
  • 1918年(大正7年)に出版された曲
  • 作詞者:林古渓(はやしこけい・東京生まれ)
  • 作曲者:成田為三(なりたためぞう・秋田生まれ)
  • ヘ長調
  • 8分の6拍子
  • 自然の移り変わりや人の郷愁(昔を懐かしむ気持ち)を表現
  • 現代も日本の音楽史上の名曲として高く評価されている

作詞者と作曲者

「浜辺の歌」は林古渓がつくった「はまべ」という詩に、成田為三が曲をつける形で作られました。

林古渓はもともと曲をつけるための歌詞として、この詞を作っていたそうです。

作詞者:林古渓

林古渓(はやしこけい)

  • 本名:林竹次郎
  • 生まれ:東京、1875年(明治8年)1月15日
  • 〜没:1947年(昭和22年)2月20日(71歳)
  • 活動:中学校教員・大学講師・国文学者・漢文学者など

古溪という名前は、少年時代を過ごした神奈川県愛甲郡下沢村(現在の厚木市)の地名から取ったといわれている。

浜辺の歌の詞は、幼少期を過ごした神奈川県藤沢市の辻堂海岸を思い浮かべて作られたと言われ、当初は「はまべ」として発表された。

林古渓は学者の家系で小さい頃から漢詩の勉強を仕込まれていたそうで、文章を作る才能が素晴らしかったそうです。
塾長
塾長

作曲者:成田為三

成田為三(なりたためぞう)

  • <生まれ:秋田、1893年(明治26年)12月15日
  • 〜没:1945年(昭和20年)10月29日(51歳)
  • 活動:作曲家・大学講師

東京音楽学校に入学し、卒業後はドイツに留学、西洋の作曲技法を学んだ。

東京音楽学校在学中に「浜辺の歌」を作曲し、卒業後の1918年(大正7年)に出版した。

「浜辺の歌」の曲は、成田為三が学校の後輩に宛てたラブレターでもあったそうです。
塾長
塾長

「浜辺の歌」の歌詞

浜辺の歌

一.

あした浜辺をさまよえば

昔のことぞしのばるる

風の音よ雲のさまよ

寄する波もかいの色も

二.

ゆうべ浜辺をもとおれば

昔の人ぞしのばるる

寄する波よかえす波よ

月の色も星の影も

歌詞の言葉 意味
あした
さまよえば あてもなく歩き回れば、散策すれば
しのばるる 自然と思い出される
ゆうべ 夕方
もとおれば あてもなく歩きまわれば、散策すれば(「さまよえば」と同じ)
歌詞の内容

朝に浜辺をさまよえば昔のことが思い出され

夕方に浜辺をさまよえば昔の人が思い出される

少し詳しい説明

● 昔のことしのばるる

「ぞ〜るる」の部分は国語で勉強する係り結びというもので、強調する意味があります。

「るる」はもともと「〜(され)る」のから来ていて、「自然とそうなる」という意味を持ちます。

● 寄する波かいの色

どちらも「も」で終わっていて、具体的にどうかは書かれていません。

省略して読んだ人に自由に想像させる形になっています。

● ゆう浜辺()を

どちらも「べ」終えていて、言葉の終わりを同じにする「韻(いん)」というものです。

これによりリズムが良くなります。(ラップではたくさん使われますね)

● 星の影

「星の影」は「星の光」を意味します。星影ともいわれますね。

「昔のこと」と「昔の人」は具体的には分かっていませんが、昔のことを懐かしんでいる歌詞となっていますね。

● 舞台は神奈川県藤沢市の辻堂海岸と言われている

夕方の辻堂海岸と波の音をどうぞ!

厚木市や藤沢市など、林古渓には様々な故郷が出てきますが、家庭の事情で何度か引っ越しをしているそうです。
塾長
塾長

「浜辺の歌」の特徴

● 寄せては返す波を表すような繰り返される強弱

「浜辺の歌」の曲は全体を通じて音の強弱が繰り返されています。

これは、寄せては返す波を表しているように感じられますね。

● 二部形式

「浜辺の歌」を歌詞で4つの部分に分けると

あした浜辺をさまよえば a
昔のことぞしのばるる a'
風の音よ雲のさまよ b
寄する波もかいの色も a'
  • ①と②の部分のメロディーは似ている。(aa'とする。「'」は「ダッシュ」と読み、「似ている」の意味)
  • ②と④は同じ。(どちらもa')
  • ③は違う。(bとする)

となり、大きく分けてabとの2種類のメロディーでできている曲なので、このことを「二部形式」と呼びます。

楽譜の中の記号

①【テンポ】

♪=104〜112」で表現されているもので、「速度記号」とも言います。

今回のものは、♪(八分音符)を1分間に104〜112回演奏するスピードを意味しています。

②【メッゾピアノ(mp)】

  • 「メッゾ」→少し
  • 「ピアノ」→弱く

メッゾピアノ(mp)で「少し弱く」していくことを表します。

③【クレシェンド】

だんだん強くしていくことを表しています。

④【デクレシェンド】

だんだん弱くしていくことを表しています。

クレシェンドの反対ですね。

⑤【ブレス】

この「V」の記号の場所で息つぎをすることを表しています。

⑥【スラー】

異なる高さの音を滑らかにつなぐ」ことを表します。

⑦【タイ】

同じ高さの音をつなげる」ことを表します。

●【リタルダンド】

最後の方にある「rit.」の記号は「リタルダンド」と読み「だんだん遅く」を意味します。

日本には四季があるからでしょうか。自然の美しさを人々の思いを歌った歌が多い気がします。「浜辺の歌」も素敵ですよね〜
塾長
塾長

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