

2021年に中3になる、またはそれよりも年下の生徒さんがいるご家庭の方へ。
2021年に始まった大学入学共通テストですが、2つの柱とされた英語民間試験の導入と記述式の問題は見送りとなっていました。
そして再検討という形で2025年の入試からはどするかが話し合われてきましたが、記述式の問題については大学入学共通テストでの出題はされない方向でまとまったということです。
>> 記述式導入、正式断念へ 個別入試で出題促す―文科省会議:時事ドットコム
色々と問題が言われていましたからね、わたしもこの方針に賛成の立場です。
ただし、英語民間試験の導入に関しては議論の途中です。
また、2025年1月の大学入学共通テストからは「情報」と「公共」の試験科目も追加されることになっています。
大きな変化が予想されるので、準備は必要ですね。
ちなみに最初に変更後の大学入学共通テストを受けるのは、2021年4月に中3になる生徒の代となります。
準備のために現時点で分かっていることを確認していきます。
- 2025年の大学入学共通テストは2021年の中3が受ける
- 記述問題は出題されない方針
- 英語民間試験の導入は夏頃に意見をまとめ
- これまでの案では英語民間試験は高3時に2回受検する流れになっていた
- 新たに「情報」「公共」の科目(教科)が加わる
contents
大学入学共通テストでの記述問題は出題されないことに

大学入学共通テストでの記述問題の導入は2021年1月のテストから予定されていました。
しかし採点の公平性を中心に
- 採点者によって点数に差が出る
- 採点のための期間が短く精度に問題
- アルバイト採点者の信頼性
- 記述の採点のために受験料が高く
- 問題が少なく求める能力を測れるのか
- 自己採点が正確にできず出願校に影響してしまう
などの可能性や問題点が言われてきた結果、見送りとなりました。
簡単に解消できるような不安ではなかったため仕方なかったのでしょう。
その後、再び検討が始まりましたが、2021年の4月の段階で、
大学入試の在り方を議論している文部科学省の検討会議は2日、大学入学共通テストでの記述式問題の導入を正式に断念すべきだとの方針でおおむね一致した。代わりに国公私立大の個別入試での出題を促すとした。
引用:記述式導入、正式断念へ 個別入試で出題促す―文科省会議:時事ドットコム
とされています。
ということで記述問題については
- 大学入学共通テストでの出題はなし
- 国公私立大の個別入試での出題を促す
となりました!
もともと8割以上の大学で、共通テストでの記述問題には否定的な状況だったんですよね。
>> 共通テスト記述式問題、8割以上の大学が否定的 | リセマム
それを覆すだけのものはなかったということでしょう。
2021年には国語と数学に、その後理科や社会にも記述問題を導入する計画でしたが、それもなくなったということですね。
これにより勉強の計画や共通テスト対策も大きく変わっていくことが予想されます。
そして、記述問題の導入は無くなりそうですが、その他の変更点として「英語民間試験の導入」と「情報と公共のテストの追加」が予定されます。
ここで情報を整理するために、現時点で分かっていることをまとめますね。
大学入学共通テストでの英語民間試験の導入は議論中


英語民間試験の導入に関しては夏頃に案が出されます。
記述問題と同様に2021年の共通テストから活用が予定されていた英語民間試験の導入ですが、これも見送りとなっています。
具体的には、英検やTOEICなどの試験を受けて、その結果を共通テストの点数にするというものでした。
2021年に導入されなかった理由は
- 追加の費用がかかり、公平性に問題(所得が高い家庭では練習ができる)
- 住んでいる場所によっては受検が制限されてしまう
- 様々な決定が遅れ、各団体での受験日の詳細などが遅くなってしまった
- 試験の種類によって問題の質や難易度が違うため、比較できないという指摘
などの批判がりその解決ができたなかったためでしょう。
大学入試で特に重要な公平性に不安が出るというのは問題ですからね。
現時点ではどういう解決案が出されるか分かりませんが、夏ごろに一つのまとまった提案がされるということです。
もし導入となった場合には、今のうちに意識しておきたい注意点があるので、続けて紹介させていただきます。
高2までの受験結果は使えず、受けられるのは2回まで
大学入学共通テストへの英語民間試験の活用に関しては
- 高3で受検した結果だけが使える
- 2回までしか受けられない
というルールがありました。
導入が決まったときにこれと同じルールでやる場合には、計画的に受検していくことが重要となるでしょう。
高3になってからの結果しか使えないというのは、そこまで負担にはならないかもしれません。
しかし、時間がない受験生ということを考えると、すでに受けたものをもう一度受けるのは時間がもったいないですよね。
また、2回までしか受けられないということで、所得差や住んでいる場所による受験回数の不公平さは減るかもしれません。
ただ、推薦を受けようと思ったら早い段階での受検が必要になるでしょう。
後からやった方が成績は伸びる可能性があるので、一般入試も受けるとなると不公平さはありますよね。
いずれにしても、計画的に英語民間試験の受検をしていく必要があると言えるので、気にしておくことが重要でしょう。
●受検回数は2回まで
大学入学共通テストで活用する英語民間試験の「スコア」は2回とされています。
しかし、3回以上受験できないわけではありません。
スコアの利用には検定試験の申込時に共通IDを記入することが必要になりますが、3回以上記入して事件を受けた場合には、試験日が早い順に2回分の成績が大学に提供されることになっていました。
情報・公共のサンプル問題が公開

2025年からの大学入学共通テストから行われる「情報」と「公共」のサンプル問題が公開されました。
情報のサンプル問題では、デジタル社会で必要とされる知識に加えて、プログラミングの問題も出題されています。
難易度としては、プログラミングを知っている身からすると難しいというものではありません。
むしろ、数学や物理などと比べれば簡単だと言えるでしょう。
しかし、高校生が解こうと思ったらきっと難しいです。
しっかりとした対策が必要ですね。
公共は、現代社会に代わって出題される科目です。
これまでの現代社会に加えて、分析や判断、表現などが加わった科目となり、「思考力・判断力・表現力」を重視したものになったということでしょう。
公共は、高校では必修となり、大学入学共通テストの公民でも必ず含まれます。
地歴に公共を加えた科目もあるなど、公共は取り組む生徒が多い科目となりそうですね。
ただ、どちらも大学入学共通テストに含まれる科目(教科)の一つに過ぎません。
新しくて心配だからといって、必要以上に力を入れる必要はないでしょう。
大学から入試要項が発表されたとき、選択肢の一つになるはずなので、そのときに得意や有利などから判断していってください。
まとめ
- 2025年の大学入学共通テストは2021年度の中3が受ける
- 記述問題は出題されない方針
- 英語民間試験の導入は夏頃に意見をまとめ
- これまでの案では英語民間試験は高3時に2回受検する流れになっていた
- 新たに「情報」「公共」の科目(教科)が加わる


大学入学共通テストがスタートした2021年の受験生もかなり大変そうでした。
2025年からは、さらに大きな変化があるようです。
情報に注意して、振り回されないような準備が必要ですよね。
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